
低学年のA君は、「1番!」が好きなお子さんです。
帰りの送迎では、「1番がいい」=「最初に帰りたい」と言い、運動あそびの時間では、「1番がいい」=「1番にやりたい」と伝えてきます。
帰りの送迎では、道順で行くと2番目に送る
事になっていますが、車内で「1番がいい」と泣いて訴えてきたこともありました。
そこで、次に登所したA君に、帰りの送迎について話をしました。
「1番はB君で、2番がA君」と話すとやはり「1番がいい」と言ってきました。
「じゃあ、A君には運動あそびの時に、1番をやってもらう種目を一つ作るからそれでいいかな?」と言うと「わかった」と即答でした。
約束通り、運動あそびの時間に一つだけ、1番端に座っていたA君を1番にやってもらうようにすると嬉しそうに取り組んでいました。
他の種目に切り替わるとそこでも「1番がいい」と訴えてきましたが、先程1番にやってもらったことを伝えると我慢できました。
しかし、帰りの送迎の時間になると、やはり「1番がいい」を訴えてきました。
「1番に運動もやってもらったし帰りは2番だよ」を伝えました。
車に乗り込んでも「1番がいい」を言ったそうですが、前回よりも泣いて訴える事や騒ぐことはなかったそうです。
自分の思いが通じなければ「泣く」「騒ぐ」「暴れる」など様々な方法で訴えてくるのはどのお子さんにもあることだと思います。
しかし、発達障害の特性をもつお子さん達は、その間違った方法が身についてしまうと正す事にとても時間がかかります。
同じ場面で同じことが何回も行われてしまうかもしれませんが、冷静に正しい事を伝え続け我慢できた時はすぐに褒めて正しい行動が身につくよう支援していきます。