
高校生のお兄さんとお姉さんとのお別れの日がきました。
サッカーの上手なお兄さんと思いっきり走り回れるのも一先ずこれで最後です。
冷たい風の中ではありましたが、パスやシュートをしながら身体を動かし少しずつ上着を脱いでいくお子さん達でした。
A君は、「まだこないかな?」と中学生になったB君を待ちながら身体を動かしていました。
薄暗くなってきましたが、遠くから車がくるのをみては反応し「あれ!そうじゃない。」と言いながらボールを蹴っていました。
予定時刻より少し遅れてしまいましたが、B君が到着すると、A君を始めみんなの待っていたよコールで、スーッと入っていくB君で、早速、ボールを蹴ったり、ヘディングしたりと準備を始めました。
チームに分かれて試合が始まると、広いサッカーコートを全力で走るお子さん達でした。
同等に戦える相手がいて身体を思うように動かせることができたことや、サッカーの専門用語を使いあうことでお互い通じ合うものを感じながらできたことはとても気持ちよかったと思います。
「終わり!」というのが惜しいほどに楽しそうでした。
A君は、「月に一回ぐらいでいいからまた、来てよ」と高校生のお兄さんにも言い、帰りの車内では、気持ちも高ぶりおしゃべりが止まらなかったようです。
素直な気持ちを言葉にして伝えたA君ですが、メッセージカードでは、「39」(サンキュー)と短い言葉しか書かずにいました。
直接言葉にして気持ちを伝えられたことはとてもとても嬉しかった気持ちの表れだと見とりました。低学年のうちから、「わかってんだけどできないんだよ!」と、はきすてるように悔しさをにじませていたA君は特性からくる学習性の無力かんで無気力な時期がありました。
自分の得意分野で生き生きと輝いた瞬間でした。
小学校卒業や中学入学に向けて不安定になりやすいこれからの時期を変わらずに受け止めていきたいと思います。