体験の積み重ね~高原学習にむけて(放課後等デイサービス)

 Aくんは放課後等デイサービスを利用されている小学校5年生のお子さんです。

 

 

 

 当事業所がある地区の小学校では7月になると、5年生は高原学習という一泊二日の行事があります。

 

 

 

 先日Aくんを学校まで迎えに行ったときのことです。Aくんは下校時刻が遅いため、事業所での遊ぶ時間を確保するために、事業所に向かう車の中で宿題を済ませるお子さんです。

 

 

 

その日も、車に乗ったAくんに宿題の準備を促すと、浮かない表情で「高原学習いやだな~。ササダニ、やだな~。怖いよ。」とのこと。高原学習の事前学習でササダニのことを学んだようです。Aくんは虫が苦手で、普段の生活の中でも虫には過剰反応を示してしまうこともあるお子さんです。

 

 

 

職員がどんなに「今までササダニに刺された人の話は聞いたことがないよ。」とか、「Aくんはまじめだから、ササダニがいそうな場所に勝手に一人で行くこともないから大丈夫だよ。」と話しても、「え~、でも一人や二人は刺された人いるんだって。ササダニってカニみたいな形をしていて、刺されたら体の中に入っちゃうって。」と話します。

 

「ササダニに刺されないように予防する方法もあるよ。」と話すと、すかさず、「知ってる!虫除けスプレーしたり、こうやって(上着の襟をギュッと握って)首から入らないようにするんでしょ。」とのこと。事前学習をしっかり理解しています。

 

「まじめなAくんは先生の話をよく聞いていて、色々と知っているから大丈夫だよ。」などと繰り返して話しても不安な表情のままです。

 

 

 

「そう言えば、Bくんがこの前、高原学習に行って来たんだよ。ササダニがいたっていう話しはしていなかったから大丈夫だよ。Bくんは班長だったんだって。楽しかったって言っていたよ。」と話すと、「えっ、本当?Bくんも行ったの?ボクは、火おこし。食事係。」と表情が少し変わりました。

 

Bくんというのは、Aくんと学校は違うのですが、1年生の時から事業所で一緒に過ごしてきた仲です。『Bくんも高原学習に行って来た。ササダニはいなかった。』と言うことで安心したのか、ようやく宿題に取りかかることができました。

 

 

 

 大人がどれだけ「大丈夫だよ。」と話すよりも、一緒に過ごしているお友達が実際に体験したことを伝えることの方が、すんなりと受け入れることができるのだと思いました。

 

 

 

 Aくんは高原学習の事前学習として、事業所でも5月の連休中にバーベキューを兼ねて火おこしの体験をし、上手にできていました。虫を克服することは難しいかもしれませんが、「火おこしならできる。」と言う気持ちをもって高原学習に参加できると良いと思います。

 

そして、やってみたら「思っていたよりも大丈夫だった。」とか「お友達とやると楽しい。」という経験につながると良いと思います。

 

 

 

もうすぐ夏休みになります。いろいろな体験を積み重ねて、自信を持って行動ができる様に支援をしていきたいと思います。