こだわり(放課後等デイサービス)

Aくんは、週2回事業所を利用しているお子さんです。お迎えに行くといつも笑顔で手をふって「ただいま!」と元気に挨拶をしてくれます。
週2回のうちの1回は、Aくんの他に同学年のお子さんと二学年下のお子さんの3人一緒のお迎えの日があります。
その3人をお迎えに行った時の事でした。
   
その時の送迎の車は7人乗りだったのですが、3列あるうちの2列目に3人とも座りたいと意見が一致したので、公平にじゃんけんで勝った人から2列目に座るというルールにしました。
そのルールに3人とも納得してくれたので
3人でじゃんけんをしました。
するとAくんが負けてしまいました。
「今日は、Aくんがじゃんけんに負けたから後ろの席だね」
と職員が伝えるとAくんは
「え~やだ!」
とだだをこね始めました。どうしても前の列に座りたかったようですが、最初に決めたルールなので、もう一度Aくんに
2列目に座りたいんだね。でもじゃんけんに負けた人は後ろに座るルールだからね。」と伝えると「やだ!やだ!」と断固として受け入れる事ができないAくんです。
その日は結局、同学年のBさんが
「しょうがないね~私が後ろに行くよ」と後ろに座ってくれて一件落着しました。
   
別の日も3人とも2列目に座りたいと意見が一致してしまったので、またじゃんけんをしました。
   
今回はAくんが勝ち2列目に座り、BさんもCさんも負けた事を受け止めてくれて、すんなり解決しました。
 
また3人をお迎えに行く機会があり、その時も3人とも車の2列目に座りたいと意見が一致したので、前回と同じルールを説明して、じゃんけんをしました。
この日はAくんが負けてしまったので、「今日はAくんが後ろの席だね」と伝えると、
「やだ!」「やだ!」と前回と同じくだだをこねたので、再度ルールを伝えたのですが、
「やだ!やだ!」と固くなに拒みました。
なかなか出発が出来なかったので、BさんとCさんに代わって貰えないか聞いてみると同学年のBさんが「しょうがないね~」
と言って後ろに座ってくれました。
するとAくんは「ありがとう!」とBさんに言葉をかけました。BさんがAくんに譲ってくれた優しさと、AくんがBさんに「ありがとう!」と言えた事に心の成長を感じる事が出来てとても嬉しかったです。
Aくん、Bさんにありがとうて言ってくれて嬉しかったよ!次はBさんに譲ってあげられるといいね。」
と声をかけると「うん!」と頷いてくれました。

   
送迎の時の座る場所は断固として譲れなかったAくんですが、事業所に着くと先に降りて職員がやる前に2列目の椅子を倒して、後ろに座っていたBさんを外に出してくれたり、BさんやCさんの荷物を渡してくれたりと自発的に動いてくれるAくんです。


   A
くんの思い通りにならない出来事はこれからも沢山あると思います。
今回のようなやりとりを何回か繰返していくうちに自分の思い通りにならない時もあるという事を受け止められるよう根気よく伝えていきたいと思います。