最初の一歩に挑戦する大切さと川遊びで得られた経験(放課後等デイサービス)

 夏休み中は、学校休業に合わせて基本的に一日利用のお子さんが多くなります。以前ブログで書いたように今年は主に霊泉寺沿いの川を利用させて頂き川遊びとその近隣での虫とりをするグループに希望に合わせて分かれて活動することが多くありました。

 

 Sさんは、体を動かすことは嫌いではありませんが、運動の際などはやや動きがぎこちなく体のバランス感覚にも課題があります。その日は、川遊びグループで川の中でも比較的水が深いエリアで遊んでいました。そこでは、事業所で用意した子供一人くらいが乗って遊べるバナナの浮き輪を使ってプカプカと浮かんで遊んでいるお子さんもいました。Sさんもその様子を興味深そうに眺めていたため、Sさんに乗ってみようと誘ってみたところ、誘いに応じてくれバナナの浮き輪の上に乗って遊ぶことになりました。いざ、Sさんの順番になり、とりあえず水の無い砂利の所で浮き輪の上に乗ってみるとバランスがとるのが難しいせいかなかなか重心が安定していませんでした。前後から補助を入れてSさんの頑張りもありようやく安定してきましたが、そのまま水の上で浮かぼうとすると、水に対する恐怖心からか、再び重心が崩れてしまいました。今まで乗った経験がなく「転覆して危険な目に遭ってしまうかもしれない」というような悪いイメージを強くSさんは抱いていたのかもしれません。そのため、後ろから補助として一緒に乗り、「転覆したとしても、後ろに先生もいるから大丈夫だよ~」と声を掛けると体の力みが若干抜けそれまでよりもバランスが安定し少しの間ですが水の上で浮かぶことができました。結果的に転覆し、全身ずぶ濡れになってしまいましたが、一回乗って水の上で浮かぶことを経験したことで、水の上で浮かぶ感覚がイメージでき恐怖心が減ったのか、Sさんは「もう一回乗りたい」と訴えてきてくれました。二回目も転覆してしまいましたが、その後も自分から思いっきり川の中に入ったり、他のお子さんと水を掛け合ったりして、全身濡れることに抵抗がなくむしろそれを楽しんでいるようでした。

 

 初めての事や未知な事に挑戦しようとする時、誰でも不安や恐怖心を少なからずは抱いてしまうと思います。発達障害の特性があるお子さんの中には先のことを見通すことやイメージすることが苦手なことがあるため、初めて体験することに対する不安や恐怖心は他のお子さんよりも大きく感じるかもしれません。そのようなお子さんが初めてのことに挑戦しようとする時には、必要に応じて補助はもちろん声掛け等により、不安を少しでも和らげられるよう心理的にもサポートしていけたらと思います。