人との距離感のとり方(放課後等デイサービス)

発達障害のお子さんの中には、人との距離感の取り方が難しいお子さんが少なくないです。

初めて会うような人にも平気で声をかけて、初対面の人には普通は聞かないようなことを聞いてしまったり、突然、かなりの至近距離に立ってしまったり、時には時間と場所もわきまえずに抱きついてきたりと、子どものうちはなんとか許される行為でも、「大人になってからはきっと通用しないだろうな」、とか、「お友達に嫌がられてしまうかもしれないな」と感じることがあります。

小学校低学年ぐらいまでのお子さんならば、本来、就学前にしておくべきだった「思いっきり甘える」という経験が少なかった子の場合、幼児期のやり直しとして、スキンシップを密にとることで、精神の安定をはかることで成長がみられ、自然と密なスキンシップ行為が減っていくということも多いです。

しかし、すでに思春期のお子さんになれば、スキンシップは性的欲求と混同されてしまうなど、色々な面倒な問題を引き起こしかねません。ですので、ある程度の年齢になったら、人との距離の取り方は、相手によって異なること、特に異性の肌に気軽に触れてはいけないこと、などを教える必要があります。
普通は、コミュニケーションのパターンは、成長とともに接触中心から言葉中心に自然と学習して変化していくものです。
しかし、発達障害のあるお子さんの中には、なかなかそのように成長することが難しく、また、家族の中では、常日頃近い距離でのコミュニケーションになれてしまっていて落としがちな部分でもあります。
そのような行動をおこした場合には、冷静に、その子どもの理解できる方法で、あきらめずに何度でも伝えていくことで、次第に人との適切な距離を学習していくことができます。
たとえば、家族などの親密な関係がある人に対しては、50cm以内(手をのばせばすぐに触れるところまで)に近づいてもよいが、それ以外の相手にはそのような至近距離はストレスになってしまうこと。
友人関係などの場合には、腕を広げてぶつからない距離ぐらいがちょうどよいなどを教えていきます。

こうして、コミュニケーションの常識について「こうしたらお友達が嫌がるからやめようね」など、その都度言葉にしてはっきり伝えて、対人関係における行動問題を一つ一つ教えていくことが、将来の生きづらさの軽減につながっていくので、とても大切なことだと考えています。