個々のステップアップに向けて(放課後デイサービス)

 上田事業所では、祝日や学校休業日の活動内容やイベントを、人数やメンバーをみて検討し行っています。
お子さんの好きなこと、得意な事をふまえ、平日の放課後では出来ないことを行い、もっている特性を生かしつつ更にステップアップできる活動を考えています。

中学生のA君は、放課後利用の時は、下校時刻が遅い事と、宿題もあり自由時間があまりとれません。小さいお友達と遊んでくれる面倒見のいいお兄さん的存在なのですが、残念です。

そんなA君は、料理が得意なので、ある日の休日時に、A君中心に調理実習をすることにし、汁物を作ってもらうことにしました。

身支度もしっかり整え、A君のクッキングが始まりました。
まず、野菜の皮を剥くところからです。
ピーラーを用意しましたが、「いらないよ」と言い、包丁で大根の皮をむきはじめました。
包丁の使い方が、上手なので安心して見守る事ができました。
野菜の切り方も均等で食べやすく切ってくれ、小さいお友達に「どのくらいの大きさがいい?」と聞いて、食べる人の事を考えて切ってくれました。
すべて、材料を切り終えると、鍋に野菜を入れて煮ます。
根菜から入れ始め、「ネギは煮すぎると色も悪くなるから最後に」と言い、入れるタイミングもA君は考えていました。
しばらく煮ると、根菜が煮えたか串でさして確認をしてから味付けになりました。
ダシと醤油でしたが、味見をしながら仕上げていました。
「先生も味見してみて」と言って小皿にとってくれました。
「どう?」
「美味しい!」
「でしょ!!」と自信満々の返事でしたが、照れくさそうに笑いちょっと安心した表情でした。

お昼には、みんなの分をよそってくれました。
みんな「美味しい!!」と好評でおかわりをしました。
おかわりする人には、
「どのくらい?」と量を気遣いながら嬉しそうによそってくれました。

「包丁」で切ること、「火」で煮ることそして完成させることを大人が側で見守る程度で、ほぼ一人でできるA君です。
そして、食べる人の事を考えて作ることもできます。
みんなに喜んで食べてもらったことで「できる」から「できた」という、自信に繋がってくれたと思います。
日頃学校から帰るとストレスでお友達にきつく当たってしまうこともあるAくんですが、こんな時は本来の優しさを素直に出してくれます。今後も側で見守り、必要な時に声をかけ、「できる」「できた」を増やしていきたいと思います。
また、A君のように料理をする事が好きなお友達と一緒にできる機会を企画したいと思います。