ペアで行う運動遊び(放課後等デイサービス)

Aくんは当事業所が開所した当初から、放課後等デイサービスの利用をされている子供さんです。利用を始めた頃は一番年下で、中学生のBくんや小学校高学年のCくんなどのお兄さんたちにかわいがってもらう存在でした。特に科学や工作が得意なCくんに対してはあこがれていて、Cくんが学校から持ち帰ってくる理科の実験で作った物や工作などを使って一緒に遊ぶことが楽しかったようです。

 

 そんなAくんも今では小学校3年生となり、小学校1年生のDくんの良きお兄さん的存在になってきました。先日もDくんが宿題を始めようとしていると、Aくんと職員で外へ野球をやりに行くと言う話し声が聞こえてきました。Dくんは「ぼくも野球の練習がしたい。」と言って、宿題をひとりでどんどん済ませることができました。宿題を済ませると、Aくんが行ったと思われる史跡公園に出かけたのですが、行き違いになってしまいました。事業所に戻ると、AくんがDくんを探しにまた史跡公園に出かけたと言うので、走って追いかけAくんに会うことができました。

史跡公園では、Aくんはサッカー、Dくんは野球の練習と別々に遊んだのですが、二人ともいっぱい走って楽しく遊んでから事業所に戻りました。

 

 運動あそびの時間になると、二人とも「今日は疲れたから見学する。」と言って見学スペースで他のお友達が運動するところを見ていました。準備運動が楽しそうな運動だったので見ているうちにやりたくなり、まずDくんが参加し続いてAくんも参加しました。その日の運動あそびのメニューは、準備運動の後は、二人で並びラッコさんで進んでワニさんで戻って来る運動、二人組での雑巾がけなど、ペアで行うものが多い日でした。運動あそびを見学することもあるAくんですが、「Dくんとならやるよ。」と言って最後まで参加できました。

 Aくんは自分のできる限りのスピードで運動をすることが好きな子供さんです。特にBくんと一緒に組む時はゴールに滑り込む程の速さで元気いっぱい動くのですが、Dくんと一緒に組んだ日は、速く進みたい気持ちを抑えDくんのスピードに合わせてやってくれました。

当事業所で取り組んでいる柳沢運動プログラムの中にある「二人組でマットリレー」(当事業所では「二人組で雑巾がけ」として行っています。)は協調性・集中力・判断力が身につく可能性がある運動です。相手に合わせて待ってあげられる優しいAくんのことを褒めて、「勝つことが良いこと」、「速いことが良いこと」ではなくて、「相手に合わせて行動できることが素晴らしいこと」を伝えました。

 

 AくんはDくんだけでなく他の子供さんからも一緒に遊びたいと思われている子供さんです。Aくんの言動が他の子供さんの良きモデルとなっていくように、時には職員が代弁をして、良い言動を子供さんひとりひとりにその都度伝えていきたいと思います。