ごっこ遊びの中でコミュニケーションを学ぶ(児童発達支援)

 Aちゃんは活発で明るい女の子です。とても頑張り屋さんで以前からお家でも園で習ったことをよく練習をしていたり、お友達とトラブルになってしまうと家でも悩んだりしていたそうです。そしてだんだんと園に通えなくなってしまいました。

 こどもプラスに来てからも、熱があるわけでも咳がでるわけでもないのに何となく顔色がさえず、覇気がない時がありました。

 「あっ、これは脳が疲れているな」直感的にそう判断した職員はAちゃんを休養室に連れて行き、ベッドで休んでもらうことにしました。周りの音が気にならないように静かな音楽も聞けるようにCDを用意したり、イヤーマフを用意したりしました。

 「脳が疲れている」という表現が適切かどうかわかりませんが、そう思ったのはそのころのAちゃんがお友達と遊びたいのにうまく遊べず苦悩する様子があったからです。     

その日はお医者さんごっこでした。

「ねえ、今はCちゃんがお医者さんで私は看護婦さんだよねえ」

ところがもうすでにお話は、妊婦さんが入院してきて赤ちゃんを産み、赤ちゃんの世話をするところになっていたのです。ひとりで何役かやらないとお話が進まなくなっていました。

お友達が次々とごっこ遊びを展開していくと、何度も何度も考え込み、表情を曇らせ、場面を確認していました。

 

私たちはごっこ遊びの中で、ストーリーの展開を整理してわかりやすくAちゃんに伝えたり、Aちゃんと一緒に次はどうしようか考えるたり、媒介役になるようにしました。Aちゃんはゆっくりと、端的にくりかえし伝えることで理解してくれました。

このように時系列に沿って物事を見とり、判断し、反応を返していくには3つの段階を経ていかなければできません。発達障害の子どもさんの中にはこういったところの一部分が上手く機能しないで苦しんでいる方が多く見受けられます。

 

このような場面は日常のコミュニケーションの中で頻繁に起こっています。

 私たちは、子供さんによっては、写真やイラストを使ったり、言葉を文字にして整理したりして伝えています。伝え方も事前に伝える、やってみせる、子供さんがやってみてから一緒に振り返る、など何回もするように心がけています。

このようなひとつひとつの積み重ねが、子供さんたちの健全な成長に役立つと考えているからです。