
友達の気持ちを考え、人にこんな言葉をいうと嫌な気持ちになる、ということが、発達障害の子供さん達は理解しにくいことがあります。大人が思う、こんなことを言ったら失礼だ、とかもう少し遠まわしに言おう、とかそういうことをズバッと言ってしまうという子供さんもいます。
例えば、汗をかき、蒸れた靴で帰ってくる子供さんに、他の子供さんは「○○くん、足くさいからやだ。」と、思った瞬間に言ってしまうのです。
「そんなこというと○○くん悲しいよ。」とスタッフが言っても「本当に臭いんだもん。」と。
事実をそのまま伝えることがいいことではない、ということ、つまり「空気を読む」ということを学習することは簡単なようで難しいのかもしれません。その人の気持ちになって考えるとより、自分主体になってしまうと言われて悲しい子の気持ちよりも臭いと感じる自分の不快な気持ちの方が勝ってしまうのでしょう。
しかし、これをよしとすると、今後社会に出た時に人間関係で困ってしまいます。
発達障害の子供さんは、あの時一度言われたからこの場合も言ってはダメなんだ、という類似のケース学習が難しい子供さんもいます。前も似たようなことあったから分かるよね?ということがないので、その都度経験を積み、言ってはいけないパターンを増やしていくのです。
このような日常生活のパターンを学習する時に、視覚優位のお子さんには、SSTの学習用の絵カードを見せて考えたり、言葉の理解が高いお子さんには起こった出来事や状況、自分の気持ち、どうすればよいか等を文字に表して整理したりして身につけてもらえるよう工夫しています。
私達はそんな日々のパターン練習を重ね、少しずつ成長していく子供さん達を見守って行きたいと思います。
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